2017年5月31日水曜日

対重力的眩暈熱中症

ここ二回の投稿は久々にショートストーリーを連投しました!唐突ですねタハ。一応意図があってやっていることです。まだ言えないだけで←思わせぶり。

今回の話はある作品の二次創作です。僕の好きなものではありますが、冲方さん関連ではありません。「アリア」くらいの短編を目指しています。二十代女性のほろ苦く切ないラブストーリーにしたかった。既に過去形!はもう少し待ってくださいね。


さて、ということで今日は平常運転……。紹介シリーズを書こうと思います。最近やっているのはこれ↓


『GRAVITY DAZE 2』です。

 僕にとってかなり久々のゲーム体験です。このタイミングでPS4を買っているあたりからお察し。一応これをやるためにわざわざ買いました。

 でも実は、これがやりたいと思ったきっかけは全然覚えていないんですよね。なにかのPVを見て、面白そうだと感じたからだと思うんですけど。

ま、きっかけなんて今となってはどうでもいいんですよ。大事なことはただ一つ。

キトゥンかわいい!

キトゥンというのは画像にも描いてある主人公の女の子です。いやね、ゲームの良い点って紹介が難しいと思うんですよ。画像がきれいとか、操作感が楽しいとか、ストーリーに謎がちりばめられているとか。言葉であんまり言い立ててもどんどん離れていってしまいます。だから諦めました!(クソ)

何も言わずにキトゥンちゃんを見てください!!くりっとした目/すらりとした脚線美/幼さと大人の間で揺れるプロポーション=∞。

もう少し真面目に言うと、ゲーム内世界のアートディレクションもとても良いです。「重力」や「飛行」をテーマに、エキゾチックにまとめた風景は眺めているだけでもとても楽しい!その中を浮遊する感覚は今までにないものでしょう。ゲームPVはコチラ。

2017年5月25日木曜日

お口にチャック!

思ったことをすぐ口に出してしまいます。いい加減大人なのでだいぶコントロールできるようになってきましたが、何かに没入したりしてしまうともうだめです。

いちばん多いパターンは“実況”です。「あーめんどくさいなー」とか「ちくしょーこいつやってくれるな」とか。取り組んでいる物事の様子を説明してしまうんです。誰にだ。

次に多いパターンは“回想”です。「××すればよかったなあ」とか「こうしてくれればよかったのに!」みたいな。これはあまり言うのが危険なヤツです。うっかり相手に対する不満とかを述べてしまった日には、一巻の終わり・・・・・・。

言葉とは不便なものです。他人に向けて言ったつもりのものでなくても、うっかりおかしなことを言ってしまって、それが聞きとがめられたら大問題になることも。逆に、他人に向かって話しているつもりでも、全然相手に伝わらない――受け入れてもらえないこともあるでしょう。

 伝わらない虚しさと、伝わった(ような気がした)時の気持ち良さと、そのはざまで揺れています。ポエムでした。←ツイッタでやれ。

言葉が伝わっていない人の図。めだかボックスはおもしろかったなあ(小並)

2017年5月23日火曜日

微笑んだり涙を流す様な月並みな幸せ

 良い知らせがあったのでシュピーゲルの話が続きましたが、他のことも楽しんでいます!少し遅れましたが、先週の土曜に行ってきた分島花音さんのライブのレポートをしようと思います(^^)
 
 今回のライブはツアー”Blue Beast Biology ”のうちの一公演、名古屋SPADE BOXでのものでした。このツアー、最初の東京での公演はSOLD OUTになってしまったんですよね。それを見て、慌ててえらく早くにチケットを買ってしまいました。

 蓋を開けてみれば名古屋では当日券も出てしまいました。やはり東京以外だとそこまでではないんでしょうか。別に決してガラガラだったわけではないですよ!今回の会場だったSPADE BOXはキャパ400人ですが、8割ほどは埋まっていました。

 新しいし、駅からすごく近くて会場としては悪くなかったですね~。ただ、一番大事な音とステージが少し……。構造?のせいか設定?のせいか分かりませんが、楽器の音に広がりがないように感じました。ステージも客席から高くなっているうえに少し横に狭くて、位置によってはちょっと見づらい。

 名古屋の同じくらいのキャパだったら、エレクトリックレディランドがオススメです。ウケないと分かっている地元ネタ~。早く本題のライブ内容について書くべきですね!

 第一に、分島さんの魅力は歌唱力とトータルのセンスだなあと実感しました。歌手に必須の伸びやかな声と扇動力!一年ほど前にも東京のクラブクアトロでも観ているのですが、その時よりずっと良いと思いました。あの後ライブを何度もしたり、たくさんの曲を書く中で研鑽されたんでしょうか。声に張りがあり、またご本人がとても楽しんで、周りを巻き込もうとしているように感じました。

 また、分島さんは自分の世界をつくるのが上手いです。イラスト/衣装デザイン/そして曲――すべてが「私はこういう人間なの!」と訴えているようです。ある意味で“くせ”のある、でもそれがやみつきになるたぐいの“くせ”なんです。

 ま、こちゃこちゃと書きましたが、僕は一番好きな曲の「ツキナミ」と二番目に好きな「ノットフォーセール・フォッシル」が聴けたので満足です。他はもうなんでもオッケー!(じゃあなぜ書いた)いや、他にも良い点はたくさんありましたよ。バンドメンバーも息が合っていて、ドラムの池田さんの即興演奏なんてとても楽しかったし。あー書ききれない。

 とりあえずアルバムの「ツキナミ」と「luminescence Q.E.D.」を聴いてライブに行きましょう!そしたらみんなハッピー!!

物販でのCD購入者限定のポスター。カッコイイ!


2017年5月21日日曜日

”よう―あたくし様”


テスタメント3脱稿完了のお知らせがありましたね!

 このまま続報もなく出ないで、また5年くらい待たされるんじゃないかとさえ思っていました。なので、出ることが決まっただけでとても嬉しいです。

 僕がシュピーゲルを知ったのは、単行本3巻発売くらいの頃でした。白亜右月さんのシャープな絵柄に惹かれて手を伸ばして、クランチ文体のSFらしい未来的な感じにやられてしまったんですよね。イラスト買いかよ!言わない言わない。

 その辺の経緯はこの残念動画にまとめられています……。

【ニコニコ動画】【冲方1分動画】10年前の読みたい子どもたち【シュピーゲル紹介】

 締切最終日に勢いで作ってアップした動画なのでこの低クオリティなのです(-ω-;) もう気持ちだけですよ、気持ちだけ。最初の衝動を伝えたかったんです。夢というのは最初の衝動を持続させられた者だけが実現できます。(©二十世紀少年)若かった←たかが一年半前だろ!

 とはいえ、すっかり読み込んだ今では、シュピーゲルの魅力は苦境の中で自ら選択をする登場人物達の生きざまと格好良さだと思っています。

 冲方さんは災害/逮捕/大病といった様々な苦境の中でもめげず、真っ直ぐに進み続けて最終巻まで書き上げるという選択をしてくださいました。このこと自体も、シュピーゲルが・冲方さんが伝えたいメッセージなのではないかとさえ思います。

 冲方さんに賞賛と感謝をしつつ、自分がそれにどのような形で恩返しできるのか、今から考えながら発売日を待ちます。

2017年5月20日土曜日

シュピーゲル二次創作作品感想その2:神城蒼馬さん「ヴィントシュピーゲル弐 ウサギとカメのロンド」

 5月も後半に入ってしまいましたね。今月はどういう月ですか?僕にとっては忙しい月です。労働的な意味で。悲しい。

 あまりの忙しさに五月病になる暇もありませんでした。通り越してフロー状態です。ずっと今月が終わらずに続いて、時間面がこのまま止まってしまいそうな雰囲気。おっ、聞き慣れたワードが出てきたぞ?これはシュピーゲルの話題ですか??いいえケフィアです(古い)そうです、恒例にしたいと思っているシュピーゲル二次創作感想シリーズ!

 今日は神城蒼馬さん(ツイッタ:@sohma_k)の「ヴィントシュピーゲル弐 ウサギとカメのロンド」を拝読しました。(クリックで作品へ)



 え、なぜ弐からなんだ、って?うーん、ほら、弐からでも読めるって言われたからさ、ね??
・・・・・・すみません、去年の冬コミで隣のブースになったご縁で頂いたのを放置していただけですゥッ!(土下座)(頭をめり込ませつつ)

 途中までは読んでいたんですよ。ちゃんと感想ツイートもしましたし。でもその頃から名古屋ティアの準備が始まってしまって、ちょっと気持ちが・・・・・・。申し訳なさで恐縮しきりです。今の僕の気分といったら関さんに授時暦の誤りを指摘された時の春海にも劣りませんよ。もう湯呑投げつけられても何も言いません。無理がある?

 うーん、挽回の為に内容について触れます。一言で言って、大変良い二次創作でした!!

 神城さんはシュピーゲル二次創作界隈の重鎮(推測)で、シュピーゲルまとめwiki(クリックでサイトへ)をお作りになったり、色々な企画をされています。特にこの「ヴィント」の一巻は冲方サミットでも取り上げられたほどです!

 やはりそれだけ熱心に作品を読み込んでらっしゃるだけあって、原作の大小様々なエピソードをうまく膨らませています。この「ヴィント弐」の主人公のオリジナル特甲児童:鳴の正体が実はあの巻の×××だったなんて!

 敵も×××だとは思わなかったな。確かに言われてみれば、さらっと出てきてこの後どうなったんだ?みたいなキャラ、結構いますもんね。×××のところに何が入るかは実際に作品を読んで確かめましょう。クランチ文体の再現度も高く、原作を読んでいるような気分になれて、とても読みやすいですよ。

 なかなかそれらしく真似できないので、僕はクランチ文体を使うのは避けてきたんですが、こんな読後感を出せるならまたトライしてみようかと思い直しましたほどです。ガンバルゾ~。

 ぜひ読んでさしあげてくださいね!!

2017年5月16日火曜日

Straight Forward ( or not ?)

 最近自分の言うことにあまりにも一貫性がないかな?とか思っています。昨日la la larksの話をしたと思ったら今日はシュピーゲルの話、次の日はマンガの紹介、という調子ですから。古墳の話をしたこともありましたね。イミフメイ……。

 一応自分の中ではつながっているんです!ツイッターでもブログでも、自分が「おもしろい」と思ったことを書こうと決めています。

 「面白い」でも「オモシロイ」でもなく「おもしろい」なのが重要です。前者では海場社長あたりが「ふぅん」という言葉をマクラにしつつ言う感じですし、後者では森見登美彦風味が出てきてしまうと感じるからです。狸の親分が出てくるかもしれません。有頂天家族!

 おもしろいことは世の中にたくさん、それこそいくらでもあると思っています。ただ、多すぎるのも時には問題。せっかく見つけても忘れてしまうんですよね。最近特に物忘れが激しくなりました。道や名前がなかなか出てこなかったり、やすやすとダブルブッキングしてしまったり。年をとったか、くぅ~。

 だからこのブログやツイッタ、そして小説は、そういったおもしろいことを書きとめるためにやっている部分もあります。言葉で書き残しておけば忘れないし、埋もれてしまうおもしろいことを人に伝えることもできます。

 はかない、美しいもの、価値のあるものを少しでも留めようという努力が、絵や/音楽や/言葉を生んだのではないでしょうか。

2017年5月14日日曜日

シュピーゲル二次創作作品感想その1:ラピツティアさん『"Tanzen statt Worte"』

 
 今日の愛知は暑かったです・・・・・・。昨日は風雨が強くてまるで台風が来たみたいだったし、もう夏が近づいてきている感じがしますね。

 夏といえば?そう、夏コミ~!(強引)

 他の作品の宣伝や感想の投稿が多くなっていますが、ちゃんと夏コミに向けた準備も始めています。今は資料をチェック中。もう必要なものは集めて、内容を精査しております。

 その一環で、他の方々が書かれたシュピーゲルの同人作品を読み直しています。どういうジャンルにニーズがあるのか知りたいなと思いまして。去年の冬コミ以来自分のことで手いっぱいで、拝見できていなかったですし……。申し訳ナス……。

 今日読んだのはラピツティアさん(ツイッタ:@rabbitia)の『"Tanzen statt Worte"』!(クリックで作品ページへ行けます。)

 オーストリアで実際に開催されている「軍人舞踏会」に参加した特甲猟兵ズ=白露/陸王&秋水&剣兄弟の様子と、彼らが抱く思いを描いた作品です。
 
 ラピツティアさんは既に5年以上シュピーゲルの二次創作小説を投稿されていて、数も20作を越えていらっしゃる実績のある方です。継続は偉大!

 今作は読後感がとても爽やかでした。兄弟合体(なんだそれ)してしまった後の陸王も出てきて、そんなに明るい話ではないはずなのですが。かつて正気だった頃の白露の内面や、夕霧との楽しい交流の一幕が明るい印象を持たせてくれたのだと思います。

 タイトルは和訳すると「言葉の代わりのダンス」でしょうか。内容を直球で示した良いタイトルだと思いました。

 全然数えたわけではないですが、特甲猟兵ズがまだ希望にあふれていた頃を書いた二次創作作品が多いような気がしますね?(自信が無い)夏コミで出す自作『シュヴェーアトシュピーゲル』は剣を主人公にする予定なので、被らないように気を付けないと……。

 とはいえ、まずは特甲児童達を魅力的に描くのが必須条件!頑張りますv(- -)v

2017年5月12日金曜日

地面も言葉も疑いながら

 地に足をつけろ、という言葉があります。『考え方や行動が堅実・着実で、裏付けがしっかりしているさま』とのことです。©広辞苑。現実を見ろ、とか夢見がちになるな、あたりが類義語だと思います。こう思うことも不思議といえば不思議ですよね。地面に立っていれば現実的でしょうか?座ったり、寝転がったりしていた方が安定するし、身体も疲れないです。ちょっとくたびれてバランスを崩したりしたら、もう足なんて信用できません。


 夢見がちになるな、というのも気になります。大変リアルな夢だってあるでしょう。僕は今朝、大好きな歌手で既に解散してしまったGARNET CROWが復活ライブを行う!というニュースを聞かされる夢を見て、狂喜した瞬間に目が覚めました。起きてもしばらくそれが夢だと信じられなかったくらいです。物凄くリアルで、本当にニュースサイトの映像を見ているかのようでした。レイアウトなんていかにもそれらしくて、新しい舞台用の衣装を着たメンバーが映っていて……。『現』に『事実』としてあることが現実といいます。あの瞬間、確かにこの夢は僕にとっての事実でした。確かに裏付けこそないですが、夢見がちになっても考え方や行動が無軌道になったりはしないのでは?


 同人活動を始めて、ブログを書くようになって、こういう言葉の細かい意味が気になるようになりました。ちょこちょこと記事にもしているので、気づかれているかもしれません。語弊があって、自分の意図が伝えられないようでは困ってしまいますから。正しくて分かりやすい言葉を使いたいものです。安直な考えですけれど。


 一方で、どんなに様々な多くの言葉を費やしても伝えられないものもあるだろう、という思いもぬぐえません。それが本当かどうか確かめるために文章を連ねたいものです。

2017年5月10日水曜日

「アリア」通販を始めました!



 「アリアを憎んでいる」通販を始めました!




 少し発行から間が空いてしまいました……。通販は色々設定しないといけないことが多くて面倒ですが、売り方の勉強だと思って頑張っています。

 送料を含んでいるので、イベント販売価格より価格を上げさせていただいております。ご了承ください。

 こちらは夏コミにも(当選すれば)持っていく予定です。安く購入したい人は現地で買おう!

 

2017年5月8日月曜日

Kids-MGMTがテーマ曲

 子供があまり好きではありません。いきなり暗い!これは身体的な意味(幼児体型、など)でも、精神的な意味でも(子供っぽい、とか)あります。一言で言ってしまうと、人間に見えないからです。

 前者の観点からだと、子供の身体というのは少々アンバランスだと思います。お腹なんかぽこんと飛び出ているし、3,4歳だと、4頭身くらいですよね。身体に対して頭が大きすぎます。ちょっと力を入れられたらいきなりぽきりと折れてしまいそうで、どきどきしてしまうのです。脳が成長し過ぎた副作用ではないかと勘ぐってしまいます。

 子供のこころもよく分かりません。どう動きたがるか予測がつかない。いきなり走り出してどこかにいってしまうことなんて日常茶飯事でしょう。言うことも遠慮や歯止めというものを知りません。さっきまで何かについて騒いでいたと思ったら、もう興味を失って他のことをしている。人間というより、野生の動物のような気がしてしまいます。世のお父さんお母さんには頭が下がります。

 色々考えると、子供が自分を型に押し込めて、形をどうにかこうにか整えたものが大人、人間と思えるものなのかもしれません。社会で暮らすため、他人と一緒に過ごすため、自分を押し固めて我慢して過ごす。そうすることでようやく人間として認めてもらえる。その間に消して、目をそらしてきた衝動や気持ちの残骸の上に立って。そうやって選び取ってきたものと、踏みつけてしまったもの、どちらが本当の自分でしょうか……。なんてね。

 そうは言っても、身体が大きくなったらもう子供として扱ってくれないのが昔の普通だったはずです。ある年になったら、刺青を入れたり、割礼をしたりして、その瞬間からもう大人、なんてのは今でも続けられている風習だそうですし。痛みに耐えられないような弱いものは共同体で生きる資格がない。どうしたら大人か、人間か、なんてのは余裕のある時代の感傷ですね。


家の近所の古墳。昔の子供はどうしつけられたのか、とか気になりませんか?


2017年5月7日日曜日

”狼は死んだ。もういない。――そういうことに、なっている。”

 こんばんは。一昨日投稿した『アートレイル』の紹介記事が今まで一番ビュー数が多かったのでちょっと複雑な気分の川口です。やはり谷口さんのネームバリューか……。いえ、しかしこれによって『アートレイル』、谷口さん、ひいては樋口彰彦さんの名前がもっと売れれば何より!ということで、今日も樋口さんの別の作品を紹介することにしました。


『ルー=ガルー 忌避すべき狼』
原作:京極夏彦/作画:樋口彰彦


 前回の記事でも少し触れた、京極夏彦さんの小説のコミカライズです。京極さんといえば大御所大人気大作家として言わずもがな。(大が多い)特に妖怪や人の心の闇を扱った作品に定評がありますが、今作は数少ないSFものです。

 舞台は近未来の日本。パンデミックにより天文学的多数の死者を出した世界の人々は強烈な監視社会のもと、物理的接触を避け、モニタと『端末』を通して他者と交流していました。その中で生きる主人公の牧野葉月は、数少ないリアルの知人の一人を殺人事件により失います。それをきっかけに葉月は事件の真相へ、そして人と向き合うことに踏み出すのです……。

 書いていて気づきましたが、このスジって『ハーモニー』に似ていますね……。こちらの方が先なのでパクリではありませんよ!『ハーモニー』は個人をリソースとして過剰に保護する社会に対する息苦しさ、さらにはそもそも人間の価値とは何か、ということがテーマだったと思います。『ルー=ガルー』は葉月が生きるということ、ひいては人と接するということを受け入れる、個人の成長物語です。

葉月に接したいと思わせる周りの仲間たちも華で、神秘的なボク女:歩未、天才発明少女:美緒、チャイニーズツンデレ:麗猫……。ちょっとミーハーな書き方をしてしまいましたが、樋口さんのこの女の子たちの描き方がとても可愛い。現在ネットで見られる画像だと伝わり辛いのですが、原作中での微妙な表情の揺れが胸を掴むんです!


(左下から美緒、麗猫、葉月、歩未。上の二人は原作で!笑)

とても可愛い。

大事なことなので二度言いました。京極さんの原作の冷たさと、樋口さんの絵の暖かさが同居するこの稀有な作品を読まないのはとてももったいないです!どうか目を離さないでください。

2017年5月4日木曜日

『設定』と『かわいい』では弱い?


今日は久々にマンガの紹介をします!こちらです。



原作:谷口悟朗/作画:樋口彰彦 
『アートレイル-ニセカヰ的日常と殲滅エレメント-』

自分で定めた予定、『日常』にこだわりをもつ高校生、四十万伊織はある日唐突に謎の存在、『アートレイル』(表紙の黒い四角いもの)と遭遇します。
そして同時に、アートレイルが地球の半分を消し飛ばしたこと、自分がアートレイルと『対話』するために生み出された人工的な存在であったことを知らされます。
それだけでなく、これまでの生活はその能力を測るためかりそめに『設定』されたものであったと知るのです……。

 発売当初は『無限のリヴァイアス』や『コードギアス』で有名なアニメ監督、谷口悟朗さんの初のマンガ原作!という触れ込みで大々的に登場したマンガです。声優さんに声をあててもらうイベントなどやって、大きく宣伝していました。谷口さんらしく、大味なSF設定と、目を引くキャラクターがこの作品の第一の魅力でしょう。

 作画の樋口彰彦さんも京極夏彦さん『ルー=ガルー』のコミカライズなどで実績のあるマンガ家さんで、とてもかわいい(迫真)絵を描かれています。昔はアクション描写に少し物足りなさがあったのですが、この『アートレイル』では迫力を増しており、かわいさ(重要)と恰好良さが同居して魅力となっています。

しかしこの作品……、宣伝のわりに売れなかったのか、2巻以降の単行本が未発売&発売自体未定なのです!
もう4巻分溜まっているらしいのに(; ;)(樋口さんツイッターより)

確かに、一見しただけだとどこが面白いポイントなのか分かりにくい点があると思うので、読者がついてこれなかったのかもしれません。
しかし!『設定』された自分の境遇に抗う伊織の生きざまと、樋口さんによって描かれる伊織を支える仲間の面々の可愛さ(大事なことなので二度)&凛々しさは心に残るものがあります。



2話より。webでも読める話なので転載します。伊織が母(設定)だったこずえにつめよるシーンなのですが、このお母さんの表情かわいすぎではないですか?(小並感)


ぜひ皆さん読んでみてください。そして単行本続刊刊行の声を出版社に伝えてあげて頂ければ幸いです(_ _)

2017年5月2日火曜日

名古屋コミティアありがとうございました

 遅くなりましたが、名古屋コミティアありがとうございました!ツイッターにも書きましたが、イラストを描いてくださった山羊止様、運営の皆様、何より購入者様、感謝しかありません。

 ティア系のイベントは初参加で、大変勉強になることばかりでした……。今日は自分のためのまとめ&後進へのアドバイスとして学んだことを書いておこうと思います。


・休日の朝の名古屋の道は予想以上に空いている

 いきなり地元ネタかよ!(投石)最初は軽い話からいこうと思いまして。まず驚いたのがこれでしたし。平日と同じくらいの混み具合の想定で家を出たのですが、予定より30分近く早く会場のセンチュリーホールについてしまいました。もうビュンビュン、駐車場もガラガラでしたね。名古屋で同人イベントに会場入りする場合は、車が断然良いでしょう。


・小説本とイラスト本の売り方は全然違う

 今回初オリジナル、ということで、きちんとした表紙と挿絵をつけようと思い、イラストを発注しました。体裁の面もありましたが、綺麗なイラストがついていた方が手に取ってもらえて、売れやすいだろうとも思っていました。(ゲス)
 しかし誤算だったのは、手に取ってくれても、中を見て小説だと分かるとすぐ去ってしまう方が多かったということです。冷静になって自分の購買履歴を考えてみても、多少セリフや物語がザルでも、絵が良い同人はさらさら買ってしまっていたという事実。良いイラストはもちろんあった方が良いですが、帯とキャッチコピーをつけたり、あらすじをつけたりなど、言葉で中身の良さを説明する努力が必要でした。


・同人の販売形式は相当特殊。それに即した商品陳列で

 これは座っている間に突然思いつきました。普段書店で本を買う時は:平積みになっているものを自分で探して・少し立ち読みなんかして・遠くにいる店員さんのところに持って行って購入、といった感じですよね。しかしコミケやティアで売る場合は:狭いスペースに少し置かれている本を・売り子さんがいる前でちょっと気をつかいながら試し読みして・その場で話しかけて購入。これで落ち着いて判断して、買ってもらえるでしょうか?引っ込み思案な方なら、緊張してしまって去ってしまうかもしれません……。もっと僕が目につかないように、良い意味で放っておかれたような状況で読んでもらえる環境を整えるべきでした。

実際の画像。この後ろに僕の顔があったらプレッシャーですよ……

以上ざくざくと書きました。この反省を活かし、次回のイベントではより良い環境で皆様に手に取っていただけるようにしたいです。次は夏コミ!の予定!!当選するように祈っておいてください……。